7年で1400倍。ソーシャルゲームの闇は深い?


 

「ソーシャルゲーム」というフレーズを聞けば、誰もが知っていることはもちろん、ほとんどの人が、一度はプレイしたことがあるのではないでしょうか。
特にスマートフォン、通称スマホの爆発的な普及により、ここ数年で一気にソーシャルゲーム自体のクオリティも向上、手の中で広がる無限の世界に魅了されている人も多いハズ。

ソーシャルゲームの勢いはなぜここまで続くのか? そこには、課金した者に訪れる、人間の欲求を満たす「絶妙な仕掛け」が存在していました。今回は、完全に個人的な観点から、ソーシャルゲームについて考えていきたいと思います。

ちなみに、本来ならば意味は違いますが、スマホのアプリゲームもここではソーシャルゲームに含めています。

 

7年で1400倍になった
ソーシャルゲームの市場規模

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会が発行した「2015 CESAゲーム白書」によると、2007年は4億円だったソーシャルゲームの市場規模が、2014年では5622億円と急成長。7年で実に1400倍です。1400倍って…。
主な理由としては、やはり先に書いたスマホの普及もありますが、他には携帯ゲーム以上に手軽で、どこでも遊ぶことができること、さらには基本無料で長く遊べる作品が多いことが挙げられます。

基本無料とは、「一応はこのゲームコンテンツは、最後までお金をかけずにプレイできますよ」という何ともうさん臭い決め台詞です。
しかし、当然ながら課金することでゲームが快適になるのはもちろん、課金をしない、通称、無課金と呼ばれる人たちと比べて、ゲーム内において大きなアドバンテージを得ることができるのです。

「ちょっとゲーム内で有利になるだけなのに、なんでお金をかけないといけないの?」と思うことが普通だと思いますが、たった一度の課金のつもりが、気がつけば莫大なお金を注いでいるなんて人も少なくありません。いえ、むしろ多いです。けっこういます。

なぜならば、基本無料のソーシャルゲームには、巧妙なトラップが仕掛けられているのです。

 

ゲームに用意された飴とムチ
課金者が提供する金と無知

突然ではありますが、筆者の知人の話をご紹介します。

数年ほど前になりますが、当時、彼は、一度だけ課金をしてみよう…と考えていました。3,000円ほどを課金して、ゲーム内のいわゆる「ガチャ」に手を出したのです。
結果として手に入れたのは「超激レア」に部類されるアイテムでした。ここで知人の課金に対する意識が狂い始めたのです。そもそも超激レアかどうかなんて、ゲーム内での基準でしかないだろって話ですけどね。

 ただのラッキーで手に入れた貴重なアイテムですが、以降は滅多に同じ価値のものが手に入ることはなく、彼はどんどんゲームにお金をつぎ込んでいき、気づけば毎月、最低でも5万円を課金するまでに至りました。とんでもない大人の出来上がりです。

さすがにサラ金などには手を出しませんでしたが、周囲からのアドバイスもあり、後に心療内科へと通院し、課金をやめることができました。

 

なぜここまでのめり込んでしまったのか、理由は簡単、ゲーム側が用意した、絶妙な飴とムチです。

どんなにお金をかけても、欲しいものが手に入らなければ、人はすぐにお金をかけることをやめてしまいます。
しかし、ほどよくそれが手に入れば、話は別。それこそ10%くらいの確率ならば、絶対に手に入ると錯覚してしまいます。

現実的な確率の前では、仮に欲しいアイテムが手に入らなくても、なぜか「自分の運が悪い」と考え、ゲームの運営側を疑うようなことは一切しません。そもそも、10%で手に入るということは、90%で手に入らないということ。ここをないがしろにする無知な人が多く、結果として大金を払ってでもガチャを回してしまうのです。
ちょっと考えれば分かることなんですけどね。

で、結局は、
課金する→欲しいアイテムを手に入れる→笑顔→新しいアイテムが登場→真顔→以降繰り返し。

心療内科へ通院するのも無理はありません。これって立派な依存症ですよ。コカインですよ、コカイン。

 

ボランティア精神で
ゲームを作る会社などない

そもそも運営側は「いかにプレイヤーがジャブジャブと課金をするか、どうすれば射幸心を煽りまくれるのだろうか。金をよこせ、金、金、金!」ということを考えながらソーシャルゲームを作っています。

運営側の期待通りに課金を続ければ、それこそ思うつぼです。ソーシャルゲームはもちろん、課金のシステムを悪くいうつもりはありませんが、結局のところ、7年で1400倍にまで膨らんだソーシャルゲームの市場規模を考えると、まさに運営側の思惑通りに事が運んでいる結果ではないでしょうか。

 

課金は悪とは思いませんが、出口の見えないトンネルの中で、お札に火を付け、足下を照らしながら進んでいるようにしか思えないのです。

Narikin_Eiga_Jidai 

 

ゲームも課金も、適度に楽しみましょう。

Yusuke


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