vol.3 適正人数を割り出す


今回は、「店舗が“適正”だと思っている人員数は本当に“適正”なのか?」

という点について具体的にお話ししていきたいと思います。

 

この「適正人数」を割り出すことによって、店舗側は正確な採用人数の予測が可能となります。つまり、無駄な採用コストを抑制することができるのです。

それでは、「適正人数」を求めるにはどうすれば良いのでしょうか。

 

【稼働率あたり、○人で運営するのが適正である】

という「適正人数」をロジカルに割り出すために、まずは、各店舗で作業データを収集していきます。

 

作業データとは、稼働率ごとに何人の人員を必要としたか、という値のこと。ポジションごと、階数ごとに分けてデータを取れば、なお分かりやすいデータとなるでしょう。

 

その下準備として、来店してからサービスが提供されるまでにどれくらいの時間がかかるとお客様が不満に感じるのかを知る必要があります。

 

サービスを受けるお客様が、「遅い」と感じる時間というのは、提供されるサービスによって変わってくるものです。

 

パチンコホールの場合、コールランプを押してから店員が来て対応してくれるまでの時間と、カウンターに並んで景品をもらうまでの時間の2つの場合について考えます。

 

まず、お客様がコールランプを押すときについてです。ここで【30秒〜40秒以上】待つことになると、お客様はホールに対してネガティブな印象を持つことになります。

 

続いて、カウンターに並ぶときについてですが、こちらは【5分以上】待たされるとネガティブな印象を受け、何度も繰り返されるうちに、そのパチンコ店を避けるようになる恐れがあるとされています。

 

以上の数値は過去さまざまなホールでのインタビューや統計を元に算出されていますので、皆様のホールでも当てはまるのではないでしょうか。

 

このような基準で、「お客様の満足を確保しつつ、何人でホールを回せるか」を測定していきます。ここで重要なのは、「回せている」「回せていない」の判断を実際働いている現場の人間に尋ねるということです。

 

3ヶ月分のデータがあれば充分な仮説が立ちますので、それを検証するために、仮の適正人数で回していきます。問題があれば微調整を行い、なければそれが適正人数とします。

 

いかがでしたでしょうか。このように収集データから適正人数を求めることができれば、より効果的な採用活動を行うことが可能になります。

 

次回は、今回算出した「適正人数」の具体的な運用方法について考えていきたいと思います。

 

執筆:小田利德

提供元:パチンコバイト


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