日本国旗や海外国旗のデザインの意味とは？
昨日、1月11日は「成人の日」でした。全国各地で賑やかに成人式が開催されましたね。
成人式を迎えたみなさん、おめでとうございます。
全国の式をニュースを見ていたのですが、様々な会場で日本国旗が掲げられていました。
ふと思ったのですが、日本の国旗、通称「日章旗」のデザインは、どのような意味があるのでしょうか。
そこで今回は、日本をはじめ、世界の主な国の国旗の意味についてお伝えしてみようと思います。
・日本
日の丸と呼ばれ、国民に親しまれている日本国旗。
起源は諸説ありますが、701年、文武天皇が新年の祝いの席で日像幢(にっしょうのはた)を立て、そこに描かれていたのが、赤い丸であり、これが日本国旗の元になったといわれています。
日本は古くから太陽信仰の国として、日が始まる国、日出づる国、日の本、日本となりました。
このように、歴史を振り返ってみると、日本国旗は古くから存在したんだと思われるかもしれませんが、実際は違うようです。
調べてみると、意外にも歴史は浅く、1853年11月、薩摩藩主である島津斉彬(しまずなりあきら)が、大型船建造申請を行う際、現在の日本国旗を幕府に広めるように提案しました。
結果、幕府も島津斉彬の提案を採用し、1854年、現在の日本国旗を日本の象徴として全国に公布されました。以来、外交の際には、欠かせないものになったそうです。
・アメリカ
アメリカ国旗の左上にある星ですが、数は50です。
この50の星は、アメリカの州の数をさらに、横に入った13本の赤白のすじは、アメリカ独立時の州の数を表わしているのです。
アメリカ国旗を作ったと言われているのは、アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンですが、デザイン自体はフィラデルフィアで裁縫名人が作った星型の裁縫が元になっているようです。
ちなみに、赤白のすじの「すじ」は、条と書きます。このことから、アメリカ国旗は「星条旗」と呼ばれているのです。
・フランス
青・白・赤の縦3色からなる国旗。
青は「自由」、白は「平等」、赤は「友愛」を表現すると言われています。
がしかし、実はこの表現は、俗説だとも言われているのです。
ちなみに、フランスは、現在までで20回以上も国旗のデザインが変わっており、いまの3色が定着し始めたのは、1790年からだそうです。
・イタリア
緑・白・赤の縦3色からなる国旗。
フランスの国が起源になっていて、19世紀のイタリア統一運動のシンボルにもなったといわれています。
一般的には、緑は「土地」、白は「雪」、赤は「情熱」を表していると伝えられていますが、フランス国旗が由来になっているので、緑は「自由」、白は「平等」、赤は「友愛」とも解釈されているそうです。
ただし、上にも書きましたが、フランスの場合は俗説なので、こちらの解釈にも疑問が残ります。
・パラオ
日本と似ている、青地に黄色い丸が描かれた国旗です。
日本人ならば、意外にもほとんどの人が目にしたことがあるのではないでしょうか。
その代わり、パラオがどこにあるのか知っている人は少ないと思いますけどね！
さて、なぜパラオの国旗が日の丸に似ているのかという話は、1914年に開戦した、第一次世界大戦までさかのぼります。
第一次世界大戦中、パラオはドイツの植民地でした。ココナッツや鉱石の採掘などでにぎわってはいたものの、インフラ整備や現地の人たちへの教育はまったく行われていませんでした。
そこへ日本がやってきます。日本は当時、連合国側にいましたので、中央同盟国であるドイツとは敵対しています。
ドイツとの激戦の末、日本は勝利を収め、パラオをドイツから開放します。パラオはそのまま日本の植民地に…、なったのではなく、日本の委任統治領になったのです。
日本はパラオをどうしようかと考え、出した結論が、学校や病院、道路などのインフラ整備への注力でした。
また日本の素晴らしいところは、現地の人たちに対して、一切の差別なく、すべて平等に振舞っていたところです。
非常に親日な国だと言われているのも、このあたりが由来しているかもしれませんね。
後の有名なペリリューの戦いも、パラオです。
1994年、紆余曲折あり、パラオは世界で185番目の独立国家として、国連に承認されました。
ここで現地の人たちが考えるのが「っていうか国旗どうする？」です。
公募で国旗案を募ったところ、実に70点もの応募があったのです。
その中に、いまのパラオの国旗である、青地に黄色い丸のデザインがあったのですが、なんと、選考会は満場一致で現在のデザインを選んだのです。
パラオの人たちは、日本人の素晴らしさと温かさに触れてきました。
太陽を象徴する日本の国旗に遠慮したパラオは、反対に「満月」をモチーフにし、さらには、同じ位置だと申し訳ないという理由から、円を中心から左に少しずらしたそうです。
いかがでしたでしょうか。
パラオ共和国の人々の謙虚な姿勢と考えには、ただただ感動するばかりです。
ぜひみなさん、5月の大型連休はパラオへ旅行などしてみてはいかがでしょうか？
成田空港から約5時間で行けるみたいですよ！
パラオ最高！
