知ってますか?ブルールールとレッドルール!例外中の例外編


98%のお客様が不満に感じない
しかし、残りの2%はまさに「例外中の例外」!

 

このコラムはパチンコ店をはじめとしたサービス業の具体的なシチュエーションを例にして連載しています。
今回のテーマは、第2回でも触れましたが、「例外処理」の「例外」です。

 

前回、スタッフごとに対応が異なった際に

「あれ?この前は他の店員さんに、いいって言われたよ」

とお客様に言われるのは一番いけないことだとご説明しました。

重要なのは、店舗や会社で決めたハウスルールをスタッフ全員が理解し、お客様が安心して遊技できるようにすること。これを徹底すれば98%は大丈夫で、お客さまに不満は残りません。

しかし統計上2%は、杓子定規な対応ではいけないケースがあります。実は店舗で決められたルールは2種類に分けられるのです。私は「ブルールール」「レッドルール」と呼んでいます。

 

「レッドルール」と「ブルールール」の違い

 

「レッドルール」とは?

どんな状況でも、誰もが絶対に守らねばならないルール。

例:「人のものは盗まない」「人に暴力を振るわない」「偽札を使わない」「ホールでお酒を飲まない」

主に法律に準ずるものが多いですが、他人に迷惑をかけるものもここに属します。

 

「ブルールール」とは?

緊急時は破っても良い。むしろ破るべきルール。

例:「赤信号は止まる」「順番を守る」「時間を守る」「公共物は大切に扱う」

 

ルールはなんでも守らなければいけないのか?
そんなことはありません。
人の生命に関わる場合などは、ひっくり返すべきときもありますよね。

 

「赤信号は止まる」の例外

救急車は無視します。

 

「順番を守る」の例外

病院に緊急搬送されてきた瀕死のけが人がいたら優先されるべきです。

 

当然、パチンコ店内のルールもこの二つに分けられます。

 

さて、そこで今回のThe Situation

 

玉を交換する際の「例外」って何でしょう?

当然ながら玉を交換して貯玉をしたり、景品に交換したりするのは、お客様ご本人自身で行うのがルールですよね。しかし「今、電話があって家族が事故に遭った。このまま遊技を止めて病院へ行く」と言われたときはどうでしょう?

 

仮に出玉が3万発あったとき、それらを悠長に流すのを待っている余裕があるでしょうか?
私ならその出玉を放棄してでも家族のところに急ぎます。
こんなときはルールを破ってもいいのではないでしょうか?

 

「それは大変です。お客様の玉は私が代理で貯玉手続きをしますから、後日いらしてその旨をお伝えください、ご家族がご無事でありますように」
などと対応することは間違っているでしょうか?
私が上司ならその機転の聞いた対応に感動し、社内表彰しますね。
これこそが残り2%のパターンの一つです。

 

臨機応変さをスタッフに期待するとしたら、まさにこのような緊急性の高いレアケースのみです。
同じような出来事が話題になったことがありましたよね。
2014年2月、関東甲信越地方で記録的な大雪が降って中央自動車道がまひしたとき、大手パン会社の配送トラックドライバーが積み荷の菓子パンを配ったという出来事です。雪が降り積もる中で立ち往生していた方々は、どれだけ感謝したことでしょう。
これを勝手な行為と批判するのなら、サービス業に携わる資格はないと言っても過言ではありません。

 

筆者:小田利德

 


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